第3話 かいふく仕事

ヘルプマン

あれから、少し歩いただろうか、

老婆に連れられて来た民宿は少し、築年数も立っている様に思える。

「着いたよ、ここが私のしている民宿だよ」

『女将さん、遅いんで心配しましたよ』

中から声が聞こえる。

半分、猫で半分は人間の獣人という種族だろうか

とても可愛らしい、女の子がそこに、立っている。

『だれです? このひと? あやしい』

僕に問い詰める様に、獣人の女の子は詰め寄る。

もちろん、僕は女の子に免疫もない。だが、相手は子供

年齢は12歳程だろうか、、、

「あの、、、」

言葉が詰まる。やはり、子供でも話せない。

元の世界でも、仕事をする上でやっとだったのに

初対面となるとどうしても、吃ってしまう。

『こたえない、、あやしいですね』

『女将さん、自警団の方よびますか』

女の子は睨みを聞かせながら、女将さんに詰め寄る。

「さっき、この方に助けられたんだよ」

「私が倒れている所を回復の魔法を使ってね」

「そういえば、まだ名前を聞いていなかったね」

老婆は、弁明をしてくれているようだ。

そして、僕に名前を聞いているようだ。

『かい…ふくし…僕の名前です』

「あんた、かいふくしが名前なのかい」

笑って、老婆はつづける。

「珍しいね。、私は、ここでは、女将で通ってるから、そう呼んでね」

「そして、この子は私の子の、ミミだよ」

どうやら、獣人の女の子はミミと言うらしい。それに、老婆の娘との事だ。

娘……触れない方がいいらしい。

どうみても、老婆の女将さんは歳は80代だと思うが、、、

『ごめんね、、どうも怪しかったから』

ミミさんが僕に謝っている。

女の子から、謝られる経験もないので、どう答えればいいのだろうか。

「とりあえず、ゆっくりしていきな。分からない事があったらいつでも聞きね」

老婆は優しそうに答えてくれる。

僕は部屋に案内された。一室の小さな所だが、

ベッドもあり、小綺麗に感じる。

ベッドに入るなり、、眠りについてしまった……

やはり、夢じゃなかったのか…。

起きると、窓から光が照らされており、

いつもの天井ではないことを再認識できる。

階段を降り、下にいくと、女将さんとミミさんは仕事をしている様だ、

「起きたのかい」

女将さんがこちらを見て話しかけてくれる。

「あんた、昨日はずいぶん疲れていた様だね、もう昼すぎだよ」

どうやら、昼頃まで眠っていたらしい。

ミミさんがこちらに寄ってきて

『はい、食事まだでしょ、作ったから食べて』

僕の為に食事を作ってくれたらしい。

「あんた、仕事はあるのかい、、なかったら、しばらく、家で働きなよ」

女将さんが僕のことを気遣ってか促すように話してくる。

たしかに、、この世界には、僕を雇ってくれる場所などないかもしれない。

それに、ここには、親も頼れる人が誰もいないのだから、

願ってもない話しだ。

『おねがいしまう』

噛んでしまった。

女将さんはニッコリと笑っている。

それに、ミミさんは少し怪訝な顔をしている。

僕には人がその様に感じているのかが、人より敏感に気になってしまう。

とりあえず、しばらくの生活は大丈夫そうだと一安心する。

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