第四話 104号室

介護のコラム

皆さんはご存知でしょうか?

施設や病院の部屋に4号室がない事を知っていますか。4という数字は死を連想させるので、施設や病院では使わない様にしています。

ですが、4号室がある、施設もありました。これは、僕が勤めている施設の4号室に関するお話です。

今回お話しする施設は、創立してから20年程前にできた施設になります。まだ、介護保険ができる前に建てられた施設です。

リフォームは行なっていますが、やはり老朽化が目に見えて分かる様な施設でした。

特別養護老人ホームという施設の分類になります。一部屋に4人が共同で暮らす部屋の作りになっており、一部屋に4台、ベッドが入るスペースがあります。

ですが、一部屋だけ特殊な部屋がありました。

そこは、104号室になります。

この部屋は、他の部屋に比べると、とても小さい部屋になっています。ベッドが一台ようやく入る様なスペースしかありません。

また、施設は2階建ての建物になっております。2階には204号室が存在しませんでした。

104号室の上の場所は、オムツなどを入れる場所になっていました。

104号室では、不思議な事が多く起こる部屋でした。部屋が、104号室になった、入居者が早くに亡くなったしまうのです。

僕が勤めてからも、104号室に入居になった利用者が何名も亡くなっていました。

それも、突然死になるケースが多かったのです。

そして、施設独自のルールがありました。

一般的に書いてある。介護の理念とは違い、104号室ができた頃に以前勤めていた、

介護職の皆で決めた暗黙のルールみたいな物がありました。

ルール1.

104号室に入る入居者の条件

手がかかる利用者であり、尚且つ、家族の方が面会に来ない利用者を選別すること

ルール2.

104号室に入る方は女性限定であること

男性が入ってはいけない。(介護職員も含む)

ルール3.

104号室が0時になる際に滞在をしてはいけない。(介護職員のみに関与する)

ルール4.

104号室を1日空室にしてはいけない。

以下のルールを守り、安心・安全な環境を整え利用者様に笑顔でケアに努めましょう。

今までこのルールの元、介護職員は業務に勤めていた。なぜ、この様なルールがあるのか、不思議に思った事があるが、皆破ろうとはしなかった。

それは1年前ルールを破ってしまった職員が居た。

その職員はルール3.を破ってしまった。

僕が知っているのは、夜勤中のオムツ交換の際、104号室の利用者のオムツ交換時に、0時を回ってしまったそうだ。

その職員は、施設に勤めて間もない職員だった。ルールの存在は伝えていたが、あまり信用していない様な職員だった。

その職員は、見てしまったらしい。

夜勤明けの日、僕は気が狂った彼女を見つけた。

膝を抱えながら、ぶつぶつと何かを言っていた。

近くで話しかけて見るも、「みてしまった」と呟き続ける。他の職員も、彼女を落ち着かせる様に言葉をかけている。

暫くして、彼女は語り出した。

彼女曰く、部屋には、黒いフードを被った老人が利用者に多い被さっていたらしい。

それは、彼女を見て、呟いた。

「おまえは、まだ、はやい」

それから、女性職員は仕事に来なくなってしまった。暫くして、彼女の親が、何度か施設に来て、怒鳴って帰っていく姿が目撃されたが、

彼女は2週間後に自殺してしまったらしい。

104号室の入居者が亡くなった次の日だった。

彼女の親は、娘が、死んだのは施設のせいだと、訴えを起こしたが、不起訴になった。

施設としては、何も存じ上げないとの事だった。

今でも、104号室には入居者が生活している。

入居待ちのお年寄りが多いと思う。

だが、施設を選ぶ際には4号室は避けた方が良い。

施設の職員は、僕も含めて、毎日、利用者の方が安全で安心できる環境を作り、ケアに努めている。

裏のルールは施設の介護職員しか知らない。

ブログ村 ランキング